Y恵が、旦那と離婚したそうだ。
「離婚する事になったの」
「おめでとうございます」
「なにぃー」
「お前と長く続く男など、この世にいないって」
「えー」
俺との不倫に、うすうす感づいてはいたのだろう。
直接的な原因ではないにしろ、理由は、Y恵の金銭感覚にあるという。
「そうはいっても、家賃0円だろ?」
「私のマンションだからね」
「お前もバイトしてるんだろ?」
「うん」
確かに、稼いだだけ使うような女ではある。
でも男が贅沢しなければ、大丈夫だろう。
おそらく将来設計のビジョンが上手く見えてこなかったんだろう。
話し合って、協力して生きるような女ではないからな。
これで、はれて男と女に戻ったわけだ。
彼女の結婚適齢期は過ぎた。
一度でも結婚したことで世間体も免れた。
離婚したことで、俺とどうどうと付き合える。
最後は、俺を選ぶと思っていたし、
俺も、このときはTVの仕事をしつつ、
新しいビジネスの策略もねっていたときだった。
しかし、恋愛の神様は残酷だ。
ここまで俺達が築いてきた絆と、
いつでも連絡を取り合え、会えるようになった関係性を
いともたやすく崩すような試練をあたえやがるとは・・・
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